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紅蓮の錬金術師、ゾルフ・J・キンブリーが好きすぎて瀕死の店主が綴る 長い長いダイイングメッセージです。 きわめて低カロリーながら腐要素がありますので苦手な方はご注意ください

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2012/07/13 (Fri)
イエメクフラ・1 



『いやはや、間近で見ると圧巻だねゾルフ君。やはり仕事明けで一睡もせずに
死ぬ気で来た甲斐があったってもんじゃのう』
『貴方はそれで満足かもしれませんがなぜ私までつき合わされているんです』
『何を言ってるのかね、むしろゾルフ君が来なければ意味ないじゃろ。
紅蓮食堂の名物スタッフなんじゃから!』
『そのいかにもコミカルな響きはやめて頂きたい。せめて看板スタッフといってください
…ところで撮影するなら今日くらいはやはり軍服を着たほうが見栄えが良かったんじゃないですかね』
『ファッション雑誌のグラビアみたいに撮りたかったんじゃが…ダメかのう』
『紅蓮食堂がいまひとつ集客が悪いのは私が私服なせいもあると思いますよ。
率直に言って私が誰なのかお客さまに認識されていないきらいがあります』
『おほほん、ワシも実は気になっておったのじゃ、ゾルフ君に黒のデカ目カラコンをつけてもらって
イルミ君と呼んでも通用するような気さえしとった。
よし、今後は軍服デーを積極的に設けよう』
『軍服デーに白スーツデーでしょう?安キャバみたいになってきましたね』
『ビキニデーは作らないから安心してくれたまえ。
…しかしまあ高円寺駅から6時台の上り電車に乗るのは実に革新的じゃった』
『確かに。新宿に着いて埼京線の下りに乗り込んだ時点で既にある種の達成感がありましたからね』
『ワシは大宮からの高崎線車内でビール飲むのを拠り所にしてたんじゃが』
『高崎線、普通に通勤電車でしたよね。しかも混んでて座れもしませんでしたし。
貴方があまりにビールビール言うから私までその気になって乾きモノまで用意していたのに…。あの時のやるせなさと言ったらありませんでしたよ』
『ワシも激しい失意からか、目の前に立っていたブルーの弁髪の巨漢の青年が
立ったままランチパックを次から次へと平らげてるのを見てキレそうになったわい』
『それより私は彼のバッグに水鉄砲が2つ入っているのがとても気になりましたよ。
貴方のは完全に八つ当たりです。いい年して短気すぎやしませんか、
アメリカだったら確実にアンガーマネジメントセラピーに通わされるタイプですよね。』
『それほど高崎線への期待値が大きかったんじゃよ!』
『確かに行田に着いてもモヤモヤ感は払拭できませんでした。
それでも園内はビール片手に散策できると思っていたんですがね…。』
『売店にキリンフリーしか置いてないストイックさには仰天したわい』


(しなさい、じゃなくてすべきでした…)

『まあ蓮の見頃が朝7時から9時頃までですからね、その時間に飲みながら鑑賞するお客さんなんていないんでしょうねえ。それとお客さんの年齢層が高かったのにも驚きましたよ。私でも超若手でしたよね』
『ゾルフ君あちこちでお年寄りグループに撮影役頼まれて大人気じゃったね〜。』
『このご時世に写るんですを渡されたときはかなり衝撃を受けました』
『あれは世界に誇れる迷走発明品じゃった、日本というものをあれほどまで
端的に現しているモノもないと思うんじゃが。…おっとそんなことはどうでもいいんじゃ。
ええとどこまでいったかの、園内のシンボルタワーと蓮の展示物もかなり気合いが感じられたのう。』
『周囲が一面 田園風景の中であの50メートルは結構きます。』
『ゾルフ君、スカイツリーは絶対無理じゃね…。』
『ゆるキャラに関してはほたてさんが行かれた蓮畑の方が断然可愛かったですね。
つぼみちゃん身長22センチで13キロはかなりのヘビーウェイトですよ?
キティちゃんは大体倍の身長で体重リンゴ3個分なのに』
『ワシはここでゾルフ君がどうしてキティちゃんの体重を知っとるのかについて
つっこむべきなんじゃろうが、前半がちょっとマズイ。
また最近うちキン君と不穏な関係になっとるみたいじゃないかね』
『安心してください、来月あたりに話をつけに行くので』
『それを聞いてますます不安なんじゃが。…まあ万一の時は赤ゾルフ君に交代してもらうから
白ゾルフ君は心おきなく行って来てくれたまえ』
『…私が紅蓮食堂で働き始めてもうすぐ1年になるというのにあんまりな言いぐさですね』
『おお!そうじゃった!!去年からペンディングになっていた
ゾルフのニコニコ賢者の石クッキング、この機会に頼むよ』
『やぶへびでしたか…。さあもう充分蓮は堪能出来たことですしそろそろ戻りませんか』
『それじゃあせっかく行田まで来たんじゃし、ここはひとつ隣の熊谷まで行って
関東の湿度おびただしい夏を体感して帰るというのはどうかね』
『…ビールが飲めるんでしたら』

……………………………………………………………………………
意外にもビールが飲めなかったことがゾルフ君の心に大きな悔恨を残していたらしい。
熊谷まで行ってみたんじゃがこの日我々は早朝から行動していたため到着したのはまだ昼前、
大手をふって飲めるとこなど見つからない。
仕方なくコンビニで買った缶ビールを飲みながら駅前を汗だくで歩き回っていたので
不審なことこの上なかった。
真夏のニュースで毎年必ずフィーチャーされる灼熱の街はやたら大箱のキャバクラと
テーラーと無駄に看板の大きい居酒屋のある,夜に豹変しそうな荒々しい街という印象。
帰りの電車で屍のように爆睡していたゾルフ君はエアコン目的で終日電車に乗っている
ニートにしか見えなかった。 かつては超エリートだっただけに不憫だ。
やはり軍服を着てきてもらうべきだったかもしれん。
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